今回は、産後の生活とメンタルについてです。
産前に考えていたことと、実際に待ち受けていた産後の違いを書いていきたいと思います。
出産前の人や、産後何年経っていようとも、ママに寄り添いたいパパの皆さんの参考にしてください。
産前に妄想していた生活
出産前の心の準備として、以前紹介した『妊婦のための本』や、google検索で出た様々な体験談で、産後の生活を予習していためりー。
だがそれは、しょせん想像というにも想定というにもおこがましい、いわば妄想の域を出ないものだった。
以下参照↓
- 細切れ睡眠でも、赤ちゃんが寝てる時に一緒に寝れば、睡眠時間は十分確保できる
- 旦那は育休取らないけど、テレワークだから大丈夫って言ってるし、手伝ってもらえる
- 行政のシッター制度もあるから、それを使えば何とかなる
- 一か月検診までは、自宅でのんびり、子供の世話だけしていれば大丈夫
これらの、現在は妄想としか思えないような生活は、年の離れた弟の新生児期の記憶から出てきたのですが、考えてみれば私がしていたのは母のサポートを少しする程度で、時間も学校から帰ってきてからの数時間でした。
そもそも、めりーは赤ちゃんが苦手で、弟とも首が座ってからの方が接する頻度が高かったのです。
今、過去の自分に言えることがあるとすれば、
そんなに甘くない!今できることはやっておけ!
と、全力で言うと思います。
主に、産後に行政や会社に提出する書類や、受けられる控除や補助について調べておけばよかったです。
特に、利用しようかなと考えていたシッターさんについては、産後のバタバタしているときに登録に行く暇はなく、産前に登録して利用できるようにしておけば楽だったな。
実際の産後の生活
産後の生活は、とにかく想定外(妄想外?)の連続でした。
- 入院中から思ってたけど、もしかしなくても、うちの子寝ない
- 旦那は確かに家にいるけど、仕事中なのにギャン泣き我が子を任せられない
- そもそも、旦那の優先順位が子>自分>家事だから、必然的に家事は私
- シッターの利用登録に役所まで行かなきゃだけど、そんな暇はない
- 退院翌日から、口蓋裂の治療のために怒涛の病院通いで、産後の心身を労わる余裕なし
そんなわけで、予想に反して連日寝不足です。
日中、寝ていいよと旦那が言ってくれるので、子が機嫌が良いタイミングで寝ようとは思うのですが、なんせ産後の母親ホルモンMAX状態、ギャン泣きが聞こえると目が覚めるし落ち着かない。
日中は寝ないけど、夜はミルクを飲んだら2、3時間寝てくれるので、ガチで寝ない子を持つママさん達よりは眠れているのですが、もともと7時間半ぐっすり寝たい私としては、全然足りません。
日中は日中で、子がおとなしい間に家事をこなさないとどんどん溜まっていくし、旦那がやるよ~と言ってくれてるけど仕事もあるし、溜まった食器を見ると片付けずにはいられない!
こんな時は、シッターさんだ!と思っても、登録には役所まで電車に乗っていかなきゃいけないから、そんな時間があるなら寝ていたい。
その上、一番の想定外だったのは、子供の口蓋裂の通院が退院翌日から始まったことです。
今となっては、早めに行って良かったと思いますが、当時は退院直後の心身を引きずって、よわよわな新生児を、コロナ下に公共交通機関を乗り継いで連れ出すことは強いストレスでした。
そんなわけで、産前の妄想はどこへやら、寝る時間も自分を労わる余裕も全然足りない中、気づけば1か月経っていたというのが正直な感想です。
産後のメンタルは予想以上
ここからは、産後のメンタルについて書いていきます。
私のガルガル期
産後と言えば、最近はだいぶ周知されているガルガル期。
産後のホルモンの影響で、赤ちゃんを守るぞ!という本能が強くなり、時には夫や実母にまで敵意を抱いてしまう時期です。
入院中、病院関係者以外と接する機会のなかっためりーは、退院当日に一番緊張したのは、旦那と会う瞬間でした。
約1週間ぶりの旦那と、すでにガルガルホルモン全開であろう私が、腕に赤子を抱いたままエンカウントして、果たして大丈夫だろうかと。
旦那に『近寄らないで!』とか、『触らないで!』とか、『お前は外敵以外の何者でもない!』とかなったらどうしようと思っていたのですが、それらはあっけないほど杞憂に終わり、自分にはガルガル期がないのかな?と楽観視しましたが、
やってくるよね!ガルガル期!
それは、初めてベビーカーで外出した時でした。
何だろう、この落ち着かない感じは。
ハラハラするような、1メートル以内に誰も近寄ってきてほしくない、誰にもこのベビーカーに興味を持たれたくない、意識を向けられたくない、何なら視界に入れないでほしい、この感じは。
まさか、これが、ガルガル期ってやつか!
後日、実母にも会わせて判明したことは、めりーのガルガルは身内には向かなそうという事でした。
つまり、面識のある人間と医療関係者以外は、すべて敵という認識になるという事で、外出は恐怖と不安と緊張しかありません。
一応、一か月検診の時に助産師さんに相談したところ、精神科医の方に回されましたが、母親になったから正常な反応だろうということで、不安感がもっと強くなったり、うつ症状が出たら相談してね、とのことでした。
1か月以上たった現在もガルガル期は継続中ですが、子どもの体格が大きくなったおかげで、抱っこ紐を安定して使用できるようになったので、ベビーカーに比べると密着している分、不安感が少なくてだいぶ楽です。
めりーのガルガル症状
- ベビーカーは子どもとの距離がありすぎて、不安と恐怖でそわそわする
- 旦那や実母、兄弟、医療関係者にはガルガルしない
- 悪意の有無は関係なく、外の人間は老若男女問わず、本能で敵と認識している
ガルガルへの対処法
- 外出には、密着できる抱っこ紐を使う
- 旦那にはなるべく付いて来てもらう
- 赤ちゃんに興味がある人が話しかけてきても、笑顔でかわし、その場を去る
- 用事を効率的にこなすことに集中し、なるべく立ち止まらずにさっと行ってさっと帰る
出産するまでは半信半疑でしたが、赤ちゃんを連れていると、子どもを覗き込んできたり話しかけてきたりする人が、意外に多くてびっくりでした。(一日に1~2人。通りすがりに覗いてきたりする人を含めると4~5人)
接触に過敏になっているコロナ下でこうなのですから、それ以前のママさんたちは、行く先々で知らない人に話しかけられて大変だったろうなと思います。
対処法にも書きましたが、旦那がいると多少ガルガルがましな気がします。
おそらく、オスの庇護下にあるという生物の本能から、安心感によって中和されているものと思われます。
なので、世のパパさんも、ママさんから断固拒否されない限り、お出かけにはなるべく付いて行ってあげてください。
その際には、荷物を持ったり、車道側を歩いたり、ママさんの様子をしっかり観察しながらの同行をお願いします。
大切なのは、安心感ですよ!
メンタルが地面にめり込んだ日
赤ちゃんって大変
それを思い知る日が、ついに来ました。
一か月検診を目前に控え、旦那の協力もあり、大変ながらもなんとか日々をこなしていた頃、それは突然やってきた。
寝ない…。泣き止まない…。
なんだこれ……。
夜の9時ごろにミルクを飲んで、いつもならウトウトするのに、寝なくてもご機嫌なのに、あやしてもあやしても全然泣き止まない。
その時は、次の授乳までの辛抱だと思って、旦那を寝室に送り出し、根気強くあやしていたのですが、念願の次の授乳を終えても子どもの機嫌は治らず、ギャン泣き10分→休憩2分を繰り返されました。
困り果てためりーが、元来の検索魔を発揮して『赤ちゃん 泣き止ませ方』と検索するも出てくるのは、何をしても泣き止まない時は泣き止まないという事と、揺さぶらないで!の注意ばかり。
産後独特のホルモンの状況と連日の寝不足に加え、初めて経験するギャン泣きの嵐、子どもの休憩のたびに泣き止んだか?!と期待しては裏切られる疲労感、深夜に孤軍奮闘している孤独感、それらもろもろが重なった結果、検索する度に出てくる『揺さぶらないで!』という文言が『揺さぶっただろ!』と言われているような気分になり、ぼろぼろと涙が止まらなくなってしまいました。
揺さぶったつもりはないけれど、泣き止まない我が子に、焦燥感と無力感と僅かな苛立ちもあって、あやし方が強くなってしまったかもしれない、顔が険しくなっていたかもしれない、怖がらせてしまったかもしれないと考えだしたら止まらなくなり、悲しくて申し訳なくてどうしようもなかったです。
私が泣いてちゃいけない泣き止ませなきゃと、何度も涙をぬぐっては子どもに向き合うも泣き止んではくれず、結局泣き止んだのは、ギャン泣きが始まってから6時間後の午前3時過ぎになった頃でした。
子ども自身が泣き疲れたせいもあり、ギャン泣きから2度目のミルクでこてんと眠りにつき、私もやっと解放されたのでした。
それでも、子どもが寝入った後に安心感と、どうにもできなかった無力感で涙は止まらず、起きてきた旦那に泣きながら現状報告をするという情けない事態に陥ったのでした。
それからは、何をやっても泣き止まない事態は度々起こりましたが、深夜の6時間リサイタルは起こっていません。
でも、あの夜のことを思い返すたびに、ワンオペ育児と仕事の両立に悩み、去っていった同僚の言葉が、今ならよく分かります。
「夜が来るのが怖い。」
彼女は寝ない上に癇癪の強いお子さんに付き合って、毎日1,2時間睡眠の中、頑張って仕事に来ていました。
当時は冗談めかして言っていましたが、家に帰ってお子さんとタイマン張ってる間は、きっと泣きながら、不安や色々な感情に押しつぶされそうになりながら、育児に向き合っていたのかなと思います。
私も、あの夜からしばらくは怖かったです。
今日は寝てくれるだろうか、泣き続けたりしないだろうか、私が対処できる事態で収まるだろうか……考えても仕方ないのですが、やっぱり不安でした。
今は、子どものお世話と産後の生活サイクルに慣れてきたのと、機嫌にも睡眠にも波があるからしょうがないと割り切れるようになったこと、肩の力が抜けるようになってきたことで、泣き止まなくてもあの時ほどメンタルは落ち込まなくなりました。
まぁ、6時間リサイタルの再来があればどうなるか分かりませんし、ないことを切に願っていますが、起きてきた旦那がうろたえるほどボロボロにならずに済むんじゃないかと思っています。
最後に
今回は、産後一か月の生活とメンタルについてお伝えしました。
これに至っては、個人差がかなりあります。
よく寝るお子さんは、起こしてミルクを飲ませるのに苦労するでしょうし、全然寝ないお子さんは、ご機嫌ならいいのですが、往々にしてそうではないので、寝不足と様々な精神的圧力に苦労します。
うちの子は、起こさなきゃいけないほどじゃないけれど、ぐっすり眠ってくれるわけでもないので、おそらく中間というか標準なのかなと思います。
睡眠以外にも、口唇口蓋裂ならではの苦労もあったのですが、それは後程、口唇口蓋裂の記事に記載したいと思います。
結局、1か月赤ん坊と生活してみて分かったことは、
- 1か月過ぎるまでは、本能で生きている
- おむつ、ミルク、気温、体温をチェックして、異常がなければ打つ手なし
- 打つ手なしで泣き続けるときは、聞き流しつつ泣き疲れるのを待つ
- それでも精神的に追い詰められちゃうだろうから、1時間でも旦那さんとかに交代してもらえるならしてもらう
- してもらえない、してもらえる人がいないなら、安全な場所に放置して、少し離れる
- 母親ホルモンで離れられない、泣き声が聞こえない場所がなくて結局気になる(←私はこれ)なら、諦めて泣きながらでも自分の好きな音楽聞いたり、漫画を読んだりして、精神の崩壊と再生を繰り返して自我を保つ
私もそうっだたのですが、泣き続けていると理由を探してしまいますが、そもそも理由がなかったり、眠たいのに眠れないとか、げっぷが出なくて苦しいとか、すぐにどうこうできる問題ではなかったりすることもあるので、上記の確認だけしたら、あとはもう「はいはい」って感じで流して付き合うしかないなと思ってます。
先輩ママたちの『3か月過ぎたら楽になる!』を合言葉に、あと2か月を乗り切りたいと思います。
次回は、産前に買っておいてよかったものと、産後に買い足したもの、買ってみたけどいらなかった物をご紹介します。